キャラバン(VWE25)フロント事故のお車です。

普通の車はこのつぶれている箇所はボンネットとかフードと呼ばれ、エンジンルームを見るときにパカッと開きますよね。ボルトを取れば取り外しができます。

しかし、この車はパカッと開きません。溶接されていて、ボディの一部となっているのです。下のフチの部分もかなり押されていて、変形しているのが分かると思います。

まず修理をするには内側を分解しなくてはなりません。オーディオやメーターなどを外してから、インストルメントパネル（インパネ）を外します。インパネの内部もヒーターやコンピュータ等こんなにたくさんの部品が付いています。これらも外さないと修理できないので全部取り外します。ここまででも一苦労です。

ここのつぶれている部分の部品をフロントパネルといいますが、いきなり溶接を剥がして交換する事は出来ません。
四角い箱の一つの面がつぶれると隣接する面も少なからず影響を受け歪みます。この隣接面の歪みを直してからでないと、1つの面を新品に取り替えても形が合いませんよね。

室内側の部品を全部取り外した所です。内部に付いていた部品も多くが破損していました。外から引っ張ると同時に中からも叩いて板金します。

全体的な形が整ったらパネルを剥がし、今度は新品パネルを合わせながら細かい所を整形します。新品パネルは黒い下塗り塗装で来るのでボディに合わせて塗装する必要があります。裏面は溶接後では塗装しづらいので先に塗ってから溶接します。ここまででようやく板金作業の終了です。

新品パネルを溶接後、表面を塗装ブース内にて塗装をします。内部が分解してあり、電気も通っていないのでエンジンはかかりません。人力で押してブースまで運んでいます（笑）

塗装後、磨きをして内装・外装を全て元通りに組み付けて、ようやく完成です！
ライト・グリル・バンパーなども新品に取り替えきれいになったので、お客様にとても喜んでいただけました！
また、インパネ等を分解していますので、電気系統に異常がないかシステムスキャンもしっかりしてあります。
事故車修理は安心と信頼のジコプロ加盟店までご相談ください！